戸神ホームズ(サービス付高齢者向け住宅)

●設計事例の所在地: 
千葉県印西市
●面積(坪): 
545
●建物の種類(大分類): 
医療・福祉施設
●メインの画像: 
●メイン画像の説明文: 

「戸神ホームズ」は千葉ニュータウンの緑豊かな林に隣接した、50㎡タイプ全20戸のサービス付き高齢者住宅です。リゾートホテルのようなサービス付高齢者向け住宅を目指して計画されました。

建てる前に依頼者が悩んでいた事・ご希望: 

「デザイン性のある施設とすることで類似施設に対して競争力を持たせたい」というご要望でした。また、ホテル経営のご経験があるクライアントでしたので、緑に囲まれた千葉ニュータウンに「リゾート感覚で住めるサービス付高齢者向け住宅」を希望されていました。「施設的」と言われる同種施設との差別化をどのように実現するかが課題でした。

依頼者があなたに依頼した決め手: 

過去に高齢者福祉施設の分野でグッドデザイン賞や医療福祉建築賞などの受賞経験があり、デザイン性に特化した実績をご評価いただいたのだと思います。

●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など): 

「50㎡で20戸以上確保したい」というご要望に対して、コストを抑えた低層建築にする必要がありました。そこで、2棟の東西に長い住戸棟を中庭を介して吹き抜けをもつエントランスロビーで連結した横倒しにしたH型平面とし、1階北側の森に面して共用室を配置、北側の2階住戸へは中庭をブリッジで渡ってアプローチする構成とすることで、低層でありながら太陽の光と風を取り込む豊かな住空間を実現しました。

依頼者の声: 

リゾート感覚のあるサービス付高齢者向け住宅が実現したことに大変ご満足をいただいております。豊かな共用空間を利用した様々なイベントが行われているようです。

その他の画像: 

「竹の中庭」南北の棟の間にある入居者専用の中庭です。まだ成長の過程ですが、将来は落ち着いた竹庭による緑の空間となります。中庭は北側の住戸に光と風を届けます。空中に浮かぶ橋は北側の住戸へのアプローチ通路で、日々四季折々の変化を楽しむことができます。住戸テラスに木製ルーバースクリーンを設けることによって、プライバシーを守りながら穏やかな気配を感じると同時に、施設全体に調和をもたらしています。

「石の中庭」南北の棟の間にある入居者専用の中庭です。エントランスラウンジを介して西にある「竹の中庭」と対になっている外部空間です。竹の緑に対して白石と現地の大石と植栽による枯山水の庭です。2つの個性の異なる静かな外部空間がリゾート感覚のある生活を演出しています。

エントランスラウンジです。隣接する北側の敷地に広がる森の緑を吹き抜け空間の大開口で取り込みます。居ながらにして森の中にいるような感覚になる場所です。ラウンジでは音楽会など様々なイベントが行われます。

エントランスとラウンジを隔てる部分にエレベーターと木格子に囲われた象徴的な階段があります。階段上部の天窓から光が差し込み、木格子の階段室が照明器具のように浮かび上がります。壁面はコンクリート打ち放し仕上げは木目が転写される杉本実型枠を使用し、ダークグレーの大判床タイルを使用することでリゾートホテルの雰囲気を作り出しています。

ラウンジに面した食堂です。ラウンジに対して一点白い壁面と木が基調の明るい空間です。中庭を見ながら食事ができ、利用者が共用で使えるキッチンを備えています。

ラウンジを介した食堂に向かい合った位置にある図書ラウンジです。パソコンでの作業が可能なデスクがあり、お茶が入れられる水回りも完備しています。ホテルにある図書ラウンジ同様に興味に合わせた本を読みながらくつろげる空間です。

住戸は入居者の生活の変化に応じて、可動間仕切りと可動家具を移動することで、ワンルームから2DKまで間取りの自由な変化を可能にしています。また、各住戸は木目をふんだんに使用した温かい内装とし、外部に大きく開放した浴室を設けています。住戸の南面バルコニーには木製ルーバースクリーンを設けることによって、プライバシーを守りながら穏やかな気配を感じると同時に、施設全体に調和をもたらしています。

高齢者の利用に配慮した大浴場です。隣接する森に面した温泉のような雰囲気をつくりました。

設計者

ユーザー 株式会社ヨシダデザインワークショップ 吉田明弘 の写真
オフライン
Last seen: 3日 21時間 前
登録日: 2015-03-16 14:11